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2017年4月15日土曜日

恵那市・笠置山の巨石イワクラ調査ツアー

2017年4月8日、9日と1泊2日でイワクラ学会の恵那市笠置山調査ツアーに行ってきました。
笠置山の岩々には「ペトログリフ」と呼ばれる岩肌に刻まれた人為的な絵と思しきものが数々発見されています。古代の人々の活発な活動を思わせる地域です。

 今回は、笠置山に星座の配置を模して岩石が配置されているという情報の真偽を確認することが目的で、その実測調査のお手伝いをさせていただきました。

参加者の皆さんは原始宗教的な、あるいは考古学歴史学的な観点からイワクラの謎へのアプローチを志向される方が多いような印象なのですが、私は建築に関わる職業柄、古代の人々の持っていたであろう空間認識能力やそれを発揮しての空間の使い方に大変興味があります。

古代の人々の英知を「追体験できた!」と胸を張って言えるほどのレベルには達していませんが、それでも普段デコボコのない床や舗装された平らな道ばかりを歩いている身にとって、雨上がりの足元の悪い山道に分け入って巨大な石との対面する行為は眠っていた身体的な”勘”みたいなものを呼び起こすきっかけになりうる刺激を感じます。


2016年12月8日木曜日

神野山イワクラ(磐座)調査ツアー

奈良県山辺郡山添村の神野山にはたくさんのイワクラ(磐座)が偏在するということで、イワクラ学会有志による11月26日~27日、1泊2日の調査ツアーに参加してきました。

イワクラ(磐座)とは、巨石による構築物を指す言葉です。イギリスにあるストーンヘンジ(環状列石)などが有名な例として挙げられ、何らかの宗教的な役割を持っていたとも考えられています。イワクラ学会では主に縄文期につくられたであろうと思われるものをイワクラと呼称しています。

今回のツアーの発起人である柳原氏は神野山のイワクラの配置は天空の星の配置を模したものという説を唱えられています。(詳しくはイワクラ(磐座)学会ホームページで)

神野山のものをはじめ日本に現存するイワクラは山奥に分け入った個所にあることが多く、人目に触れる機会が少ない上に一見したところ単なる大きな自然石と見分けがつきにくく、また文献などが残っていないため学問・研究の対象となったのはごく最近のことですがこれまでに知られているものだけでもたくさんあります。
 日本に仏教が伝来するずっと以前。原始的なアニミズム(自然崇拝)や山岳信仰の一部として「巨石信仰」も発生したと考えられています。
歴史の古い奈良であればその霊性を表現するイワクラの数も他の地域より多く、一度の旅程でたくさんのイワクラを訪れるのには適した場所です。
文献や確たる物証に頼れない以上、想像力を最大限にたくましくして推測すれば、昔の人々が日々自然の脅威にさらされる生活の中でたくさんの食物や生活資材などの恵みを与えてくれる山のその中腹で、ヒューマンスケールを大きく超える巨石の量塊に向き合って(現代人がとうに失った)霊的な感覚をそこに見出しその巨石に一定の加工を施して祈りの場としたのでしょう。遺産として残されたイワクラからは昔の人々の宗教的な感覚と密着した日常生活の一端を感じ取ることができます。


今回の探訪では現代と全く異なる空間の見立て方、使われ方を追体験することができました。これは建築設計をナリワイとする者にとって古代の空間把握技術の知恵を拝借することによって、味わい深い空間を探求しこれからの設計の仕事に応用していく上でたくさんのモチーフを指し示してくれています。








2015年5月17日日曜日

春日のここ開いてますよ。


5月末まで春日大社の造替記念で普段は見ることのできない国宝の御本殿が特別公開されてます。
友人家族とともに見学に行ってきました。




一番のお目当ては御本殿にあるというなかなかお目に掛かれない「イワクラ」
 イワクラは精緻な配置や人の背丈を超えるような巨大さが魅力なのにだいぶちっこい!
何らかの神事には使われたのでしょうが、あんまりイワクラの配置そのものにも隠れた意図は無さそう。



建築の方は前日に繊細な数寄屋の茶室をみたばかりだったので、比較すると奈良の建築は構造が太くて力強いことこの上なし。
質実剛健な感じが極まって神々しさを感じます。



2015年5月16日土曜日

越木岩神社に巨石のイワクラを見る

西宮市の越木岩神社にある「イワクラ」を見に行ってきました。
この神社の境内に大きなイワクラが複数あります。またかつて境内で過去に人手に渡りながらも
イワクラは何らかの意思のもと古代の人の手が加わって加工されたり配置されている巨石のことです。


このイワクラのうち最大のものがこの神社のご神体として祀られてます。
ぱっと見、ただの大きな自然石に見える上に現代人の感覚や土木技術がイワクラを築いた人々の感覚や技術の延長線上になく、はっきりした文献も残っていないのでなぜここに?どのように作られた?など多くの部分がナゾのままです。


境内には南北一直線に配置された3ヶ所のイワクラがありました。
ところどころオーバーハングしている不安定さのある石の形状やスケール感、単一の素材感とか参道を通るアプローチの方法などが、この場所から醸しだされる神々しさや特異な迫力の源なのかな。
これを作った人たちの空間感覚の追体験を通して迫力のある空間を作るれるようにうまく設計の仕事に活かしたいもんです。



実はかつてこの神社の境内で、現在は人手に渡ってマンションの開発計画が進んでいる隣接地にもイワクラが残っていてこれの保存活動に賛同の署名をしたので一度、現地を見ておこうというのも見学の理由のひとつでした。
こういった貴重な遺跡がマンションの開発といった短期的な経済原理のもと消え去っていこうとしているのは残念ですね。




2014年9月28日日曜日

イワクラ学会10週年記念大会に行ってきました。

イワクラってご存じですか?漢字だと”磐座”と表記します。
簡単に言うと各地に点在する大きな石の遺跡のことです。よく神社のご本尊になっていたりします。
(イギリスのストーンヘンジが例として一番わかり易いかな。あれの日本国内にあるものです。)


こういったものは今まで考古学や宗教学の観点から研究されることが多かったのですが、大学時代の恩師、渡辺豊和先生が建築家の視点を持って空間に与える作用から考察していこうという学会をたちあげたのがこのイワクラ学会です。
 今回その10週年記念大会に行ってきました。


今ほどの土木技術を持たなかった昔の人達にこれらの大工事を完遂させる原動力となった価値観、世界観。
いかんせん文献資料が殆ど残ってないので想像力を最大限たくましくして考察することが多くなるようなのですが、坂本的には太古の浪漫に思いを馳せ、設計の構想を練るにあたって多くのモチーフを与えてくれます。